事例4 解法・経営指標 総まくり

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全体のポイント

・電卓は打った数字を確認しながら「ゆっくり」押す。焦って早く押しても押し間違えるだけでいいことなし。

・与件の材料が最優先。指標選択で迷ったら必ず与件を探す

・数字が小数点以下まで近接している場合は、意図的にそのような数値を設定している可能性が高いので、原則採用しない

・ポカミス対策

「/」自社2期分+他社がある場合、前期を斜線する

■■」P/Lは、総利益、営業利益、経常利益をマーカーで塗る

安全性のポイント

・流動比率は当座比率に商品を含めた指標なので原則使わない

商品は商品回転率で指摘する

・長期借入金を指摘するなら自己資本比率になる

・いずれも採用できないなら、以下を追加計算

流動比率

固定長期適合率

効率性のポイント

・有形固定資産回転率の計算では、固定資産から、「投資有価証券」「無形固定資産」を除外する

・「その他有形固定資産」は除外してはいけない ※見間違えしやすいので注意!

・商品・設備のどちらも指摘すべき場合は総資本回転率を使う

・商品・設備のどちらも指摘できない場合は以下を追加計算

固定資産回転率

総資本回転率

売上債権回転率

収益性のポイント

・売上高の増減に比例した割合で増減していない箇所を疑う(暗算)

売上原価はVC・FC両方あるので、増減比率は鈍くなる

販管費・営業外費用はほぼFCなので、特段の事情がない限り不変

・人件費しか指摘できない場合は、売上高人件費比率を使う

・営業外費用の内訳が特定されていない場合、売上高総利益率か売上高経常利益率のどちらを採用するか迷うところ

H13(普★★☆)

安全性:自己資本比率は採用。当座比率が使えないので、流動比率を確認の上、採用(微妙だけど)。

効率性:棚卸資産回転率も有形固定資産回転率も短所を表す指標ではなかったため、追加で売上債権回転率を計算。

収益性:借入金の増加による支払利息の増加は指摘せざるを得ないので、売上高経常利益率を採用。もう1つは比率増減の大きい売上原価を指摘するため、売上高総利益率を使う。

H14(難★★★)

競合との比較と、自社の比較、どちらも使えるので情報量が多く、判断過程が複雑になる設問。与件「総資本経常利益率」=総資本回転率×売上高経常利益率をどう捉えるか(D社はどちらも悪い)は悩ましい。

安全性:短期借入金は前年より増加しているものの、競合より大幅に少ないため指摘しにくい。また、長期借入金は競合より多いものの、前年より減少しているため指摘しにくい。内部留保は競合より少ないので指摘しにくい。

効率性:両方悪い中、商品(在庫)の増大を指摘したいので商品回転率を優先採用。安全性で指摘できる指標がないので、両方採用。

収益性:人件費を指摘したい。支払利息については指摘しにくいので、売上高総利益率(または売上高人件費比率)を採用。

H15(難★★★)

安全性:当座比率も流動比率も改善しているので採用できない。借入金も内部留保も減少しているため自己資本比率は採用できない。

効率性:固定資産については何の投資もしていない=遊休資産等の過剰資産から設備の投資効率が低下している点を指摘すべき。在庫減っていないことから棚卸資産回転率も指摘できるが、与件との関連性から固定資産のほうが優先順位が高い。

収益性:与件の「価格低下、受注量減少」と「従業員の高齢化」から類推して売上高と人件費を指摘したいので、売上高営業利益率とする。

H16(普★★☆)

安全性:短期借入金と長期借入金の増大による支払利息増加を指摘したいので自己資本比率を採用。

効率性:与件を踏まえてどちらも指摘できる場合は「総資本回転率」を採用。【注意】ただし、新工場への投資による投資効率の悪化(新工場への投資は必ずしも悪いことではない)よりも、在庫が倍増しているほうを指摘したいので、棚卸資産回転率を優先的に採用。

収益性:売上原価の増加は売上増加に伴うもの(増加率がほぼ同じ)。それより営業外費用(支払利息)の倍増を指摘したいので、売上高経常利益率を採用。総利益率の低下、減価償却費の増大も併せて指摘したい。【注意】材料が多くて字数が収まらないなら売上高総利益率にする。

H17(易★☆☆)

比較対象がないので、一般的な数値との比較になる。情報が少ないほど易しい印象。

安全性:短期借入金と長期借入金を指摘したいので、自己資本比率を採用。

効率性:品質向上のための設備投資を検討しているので、有形固定資産回転率を採用。

収益性:低純度による低価格販売と営業外費用を指摘したいので売上高経常利益率を採用。

H18(易★☆☆)

安全性:借入金の変動が少ないので自己資本比率より当座比率を採用。現金不足と短期借入金の増加を指摘。

効率性:棚卸資産回転率の一択。

収益性:与件から、画一的品揃えと競争激化による客数減少で売上高が低下。売上高営業利益率か売上高経常利益率のどちらかだが、営業外損益が変化していないため、売上高営業利益率の一択。販管費は必ず指摘する。

H19(普★★☆)

わざわざ従業員数を出しているのは、従業員一人あたり売上高を指摘して欲しいのかなと思ってしまう。とは言え指摘できる事柄が少なくて使いにくい指標ではある。

安全性:借入金は減少、内部留保は増加しているので自己資本比率は使えない。現金不足による当座比率は候補だが、ほとんど変わらないので別の指標を優先。

効率性:いずれも悪化。与件「設備投資の更新」から有形固定資産回転率は必ず指摘。製品開発の遅れから棚卸資産回転率も指摘できる。

収益性:営業外費用で指摘事項なし、販管費も特別に言うべきことがないため、売上高総利益率を採用。

H20(易★☆☆)

安全性:他社に比べて借入金が多すぎるので、自己資本比率を採用。

効率性:与件「老朽化」「設備更新」から有形固定資産回転率を採用。数値の比率で言えば棚卸資産回転率を採用したくなるが、比率よりも与件を優先する。

収益性:与件「メンテナンス費用」を裏付けるのが「修繕費」。さらに労務費も過多で、販管費は指摘できないことから、売上高総利益率を採用。

H21(普★★☆)

安全性:長期借入金が多く、利益の蓄積が少ないので、自己資本比率を短所として指摘できる。当座比率は長所として指摘できるが、他社とは僅差。

効率性:棚卸資産回転率が良好、有形固定資産回転率は短所として指摘できる。与件「中古不動産の買い増し」により、遊休資産の増大が指摘できるので、有形固定資産回転率は必ず採用。

収益性:収益性の高さは長所として採用。販管費は正常、営業外費用は多いものの、長所を指摘すれば十分なので売上高総利益率を採用。

【注意】減価償却費累計額は、直接法による表記として注記表示しているだけなので、控除不要。

H22(難★★★)

安全性: 他社に比べ、短期借入金が多く、長期借入金が少ない。結果として自己資本比率が長所、当座比率が短所として指摘できる。与件「内部留保」とあるので、自己資本比率を採用。

効率性:棚卸資産回転率は僅差。与件「遊休資産の売却」とあり、設備投資効率を改善してきたことが窺えるため、有形固定資産回転率は採用しにくい。【注意】いずれも指摘しにくいので、固定資産回転率を計算の上、与件に沿って長所として指摘する。

収益性:販管費はやや多く、支払利息も他社に比べて多いため、売上高経常利益率を採用。マイナスを賄うだけの安定した売上がある、という展開。【注意】売上高総利益率を採用してもよいように思うが、支払利息の多さも含めて書くほうが無難。

H23(易★☆☆)

自社2期分(B/Sは1期分)と他社の分がある。他社と比較した上で、追加材料として前期分を使う。

安全性:短期・長期ともに借入金が他社より多く、前期に比べても増加しており、他に使える指標もないことを確認の上、自己資本比率の一択。

効率性:【注意】与件「老朽化」「製品ライン」とあるが、有形固定資産回転率は他社より優位。この場合、なんとか与件を活かす方向で検討するため、棚卸資産回転率に逃げる前に、固定資産回転率を追加計算してみる。それでもダメなので棚卸資産回転率を採用。

収益性:利益率が低い中、支払利息を加味するかどうか。売上高総利益率はやや近接しているため、売上高経常利益率を採用したい。

H24(難★★★)

設問において「収益性」と限定されているが、狭義の収益性指標からしか選択できないわけではない。効率性も検討する。また、「改善」とあるので、前期に比べて数値変動がある(あるはずの)箇所を指摘するのが筋。他社のデータがないこともあり、2期分の予想損益計算書や予想貸借対照表の比較が重要。

安全性:「収益性」と指示されているため、なし。

効率性:商品がないので、使うとすれば有形固定資産回転率(固定資産回転率)か、総資本回転率、またはH14で出題された「総資本経常利益率」しかない。

収益性:初年度、2年目の予想損益計算書を比較して、営業外費用は変化なし、販管費は増加しているため、売上高営業利益率を採用したいところだが、長期借入金の増加に伴い支払利息は増加していなければいけないということと、効率性から1指標しか採用できないという前提を仮に置いて、収益性から2指標を選ばなければならない、ということを踏まえると、売上高経常利益率を採用すべき。もう1つは売上高総利益率。

H25(易★☆☆)

B/Sしかないトリッキーな問題。安全性からしか選択できないため、検討の余地はあまりなく、指標は限られてくる。

安全性:変化する部分をチェックする。現金・預金-70、長期借入金+30、その他固定資産+100で全体的に変動があるため、バランスよく指標を選ぶ。自己資本比率と、流動比率系1つ、固定比率系1つ。あまり総合的な指標を選ばない、という観点から、当座比率と固定長期適合率を選ぶのがよい。

効率性:P/Lがないため計算できない。

収益性:P/Lがないため計算できない。

H26(易★☆☆)

電卓を叩くとき、千の位は省略する。

安全性:借入金と内部留保を指摘するため、自己資本比率を採用。

効率性:与件「店舗面積も狭く」「工場の生産能力にも限界があり」設備の投資効率が悪化しているため、有形固定資産回転率以外にない。

収益性:収益性は全般的に優れている中、営業外費用を賄う、という視点でいけば売上高経常利益率を採用することになるし、知名度による集客力や軽食・デザート等の商品力など売上面を重視するなら売上高総利益率を採用する。

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