事例4の勉強は、信用格付け実務に直結する

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デューデリやりまくってると思われる税理士先生を講師に迎え、今日は中小企業の信用格付に関するセミナーを受けてきました。

いや〜、面白かった。中小企業診断士の勉強が結構活きてきます。今われわれがやってることはムダじゃないんです。

金融機関が中小企業にお金を貸すかどうかというのは、かなりシステマティックに決まります。第1次評価、第2次評価、第3次評価という三段階の評価で信用を判断されるわけですが、その中でも特に重要なのが、第1次評価で行われる財務分析です。

その財務分析で使われる重要指標のほとんどが、2次試験の勉強でおなじみの経営指標なんですよ。

財務分析はどういう観点でやるかというと、収益性、安全性、返済能力、成長性、生産性、という主に5つの観点から分析していきます。

収益性

最も重要なのが収益性です。

売上高総利益率」は純粋な本業だけの収益力をみます。

本業と金融活動をすべて考慮した指標である「売上高経常利益率」は、金融機関が最も重視する指標です。3%以上が安全圏です。

総資本経常利益率」も収益性のカテゴリに分類されます。標準が4%程度。ここが悪い場合は、正社員をパート・アルバイトにしたり、役員報酬をカットするなどして、固定費の中でも人件費を下げていくという手法を取ります。

なぜ収益性が一番大事かというと、収益性が良くなれば、他のすべての指標が良くなっていくからだそうです。逆に収益性がダメだと、他の指標は悪化していく一方です。

安全性

安全性の中で最も重要なのが「流動比率」。金融機関の人間が最も重視することから、バンカーズ・レシオとも呼ばれています。標準は120〜130%で、150%以上になると信用の査定上、加点されるそうです。

次に重要なのが「固定長期適合率」で、標準は80%以下。100%を超えると資金繰りがかなり悪化している状況だそうです。

最後に「自己資本比率」。日本はアメリカに比べて自己資本比率が低いそうで、平均15〜17%くらいだそうです。

いずれも、中小企業に貸し付けようとする金融機関なら絶対に確認する指標ですので、これらの指標を上げていくことがお金を借りやすくする絶対条件になります。

返済能力の分析

収益性、安全性ときて、次は返済能力の分析です。その中の1つ「債務償還年数」は、簡単に言うと「おたくの会社は借金を何年で返せますか?」ということです。正常運転資金とか実質利益とかちょっとややこしい数値を使うのが原則ですが、簡単に査定したいのであれば、借入金を(経常利益+減価償却費)で割るといいです。これで、標準的には10年。10年を越えてしまうとお金を貸してもらうのは難しくなります。

近年重視されているのが「インタレスト・カバレッジ・レシオ」で、これは、支払利息をカバーできる利益を生み出しているか、ということです。借入時の消費貸借契約書に、この指標値が一定条件を満たしているか記載されるケースが増えているそうです。簡単に出すなら、営業利益/支払利息って感じです。標準は3倍で、1倍を切ると支払利息すら払えない状況になっている、ということになります。

経営状態が悪いと、これらの指標値が徐々に下がってくるので、それをいかに早く感知して改善を図るかが、生き残りのための重要なポイントとなります。

他にもいろいろ指標を紹介してもらいましたが、事例4で出てくる指標が目白押しです。倒産指数分析として、収益力+支払い能力+活力+持久力+成長力というのも教えてもらいました。中小企業の売上をどう伸ばすかを考える、いわゆる営業利益ベースのアドバイスをするのが中小企業診断士の業務なのかもしれませんが、倒産してしまっては話になりません。倒産する企業の傾向を知っておくのは中小企業経営者にとっても、中小企業診断士にとっても、欠かせない重要な知識だと感じました。

倒産に興味がある私にとってはとても面白いセミナーだったし、中小企業診断士の勉強が実務に直接的に役に立つんだということが改めて認識できて、とても良かったです。

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