H16 事例4のCF問題

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これはいい問題だなと思いました。読解力も要求されていて、初見ではよくわからなかったです。

まず問題文の構造についてですが、第1段落は問1の経営分析に関連する与件。制度会計の問題。

第2段落に入り、ここから管理会計の世界へ。「しかし」以降の①②③④が「H21の予想B/S、予想P/L等の根拠」となる条件文。これは戦略的意思決定の問題。新工場を作っちまおうかどうしようかということです。この中の④が第2問に対応しています。

第3段落が第3問に対応する企業価値判断。会社を売っちまおうかどうしようかと社長が悩んでいます。結構すごい話。

第4段落が第4問に対応していて、先ほどの戦略的意思決定に比べれば投資額がだいぶ少ないので、この会社にとっては業務的意思決定とも言えそうな問題。

全体の構造を理解したところで、第3問のCF問題について。

まず営業CFでやっちゃいました(←バカです)。いつも間違える減価償却費。売上原価の減価償却費と、販管費の減価償却費がある、ということを認識してないから、C/Rの減価償却費を足し忘れちゃう。こういうミスもいい加減にしたい。

工場で発生する減価償却費売上原価(C/R)に含まれ、本社で発生する減価償却費販管費(P/L)に含まれる、と覚えておけばいいですかね。肝に銘じます。

次に投資CFは、維持的設備投資の50百万円を忘れずに入れます。

そして財務CFでは、配当-5をひねり出させるのがポイントでした。

H16のP/Lにある「当期利益16」から、以下の仕訳ができます。

(損益)16 (当期未処分利益)16

※当期未処分利益≒繰越利益剰余金

これが、B/Sを見ると「当期未処分利益10」となっています。ということは、「6」がどこかに流出した、ということになります。それでB/Sを見ると「利益剰余金の増加1」となっているので、残りが配当にあてられた、と考えるのが正しい。仕訳はこうだと思います。

(当期未処分利益)6 (未払配当金)5

            (利益剰余金)1

(未払配当金)5   (現金等)5

そんなこんなで計算していくと、確かに営業CF143、投資CF-58、財務CF-83で、キャッシュとの整合性もOKとなります。

で、設問2の「FCF」とは何を指すのか、が問題となってくるわけですね。

フツーに考えるとFCF=営業CF+投資CFなんだから、FCF=143-58=85で、企業価値は2,125百万円になりそうなもんです。

ところが模範解答を見るとFCF=営業CF+維持的投資CFとなっていて、FCF=143-50=93と計算していました。

どちらで計算しても売却は見送るという結論は変わらないのですが、ちょっと混乱しますよね。私の理解としては、前者が広義のFCF、後者が狭義のFCF(本業に関係のある投資に限っている)で、どちらも間違ってはいない。じゃあ受験生の我々はどちらを採用すればよいのか、という話になりますが、1次試験を見れば、広義のFCFを採用すべきなんじゃないかと思います。

もう1つ理由付けするとすれば、受験生の大半が広義のFCFを出してくるでしょうから、それが正解として扱われる可能性はあるし、間違っていたとしても大きな点差はつかない、ということが言えると思います。

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